相続手続きの代行は誰に依頼する?
委託先の種類や特徴を解説します!
相続手続きについて、代行してくれる業者に依頼したいと考えてはいるものの、どこの業者に依頼すれば良いかわからないことがあるでしょう。
家族が亡くなって相続になった場合、やるべき手続きが多いうえに期限もあるため、相当な時間と労力を要してしまいます。
この記事では、相続手続きの代行サービスや、委託先となる相続手続き代行の専門家の種類や特徴を解説します。
公開日:
更新日:2023.04.03
目次
「相続手続き代行サービス」が普及した背景
家族が亡くなったら、葬儀などに追われるなかで相続手続きも行わなければなりません。
相続手続きは、戸籍謄本等の準備や、相続分について合意した内容を文書化した遺産分割協議書の作成も必要です。準備と話し合いに相当な時間と労力がかかってしまい、人によっては仕事に支障をきたすことも予測されるでしょう。
このような相続手続きの時間と労力を削減するために、相続手続き代行サービスを利用する人が増えてきています。
相続手続きの流れについてはこちら:
初めての相続手続き|知っておきたい相続手続きの流れや注意するポイントを解説します
「相続手続き代行」の専門家
相続手続きを代行する専門家は、弁護士を始めとして、司法書士や行政書士、税理士などの士業者や、銀行が相続業務を行っています。士業には、法律によって定められた独占業務があり、取り扱う内容が異なるため、それぞれの得意分野を確認して専門家に代行を依頼することが重要です。
主な相続手続き代行の専門家と得意分野は次の通りです。
専門家 | 主な得意分野 |
司法書士 | 不動産登記 |
行政書士 | 行政手続 |
税理士 | 税務申告 |
弁護士 | 法律相談、紛争対応 |
銀行 | 金融機関の相続手続き、士業者との連携段取り |
千葉銀行の遺産整理業務:
なお、士業によっては相続を専門とする事務所もあり、弁護士や税理士、司法書士が所属しているケースもあります。銀行においても、提携する司法書士や税理士などの専門家と協力して総合的に相続手続きを代行します。
それでは、各専門家の特徴を見ていきましょう。
銀行
銀行の主な業務は、預金業務や貸付業務、資産運用業務などを中心とした、お金に関わるサービスの提供です。相続手続き代行も、そうしたサービスの1つです。
相続手続き代行は、相続人や相続財産の調査、遺産分割協議書の作成、預貯金、株式、不動産などの解約や名義変更、相続税申告などについて相談や依頼ができます。また、不動産の相続登記や相続税申告など、士業の独占業務については司法書士や税理士などの提携している専門家と連携して対応してくれるため、ワンストップで総合的に対応してもらえるところが特徴です。
また、専門家に金融機関の手続きを代行してもらう場合には、その人に口座を解約する権限を与えることになるため、お金を一次的に預かってもらうこともありますが、銀行に代行をしてもらえば信用力が高く安心、というメリットがあります。
他にも、銀行に依頼するメリットは、身近なお金の専門家であり相続についてさまざまな相談ができることに加え、士業でなければできない業務は提携先の士業に依頼するため、個別に専門家を探す必要がないという点があります。
司法書士
司法書士の主な業務は、法務局において不動産登記などの登記手続きを代行することです。また、裁判所に提出する書類の作成も代行が可能です。
不動産の相続登記でも、遺産分割協議書を作成するため不動産以外の財産も記載してもらえるケースもあります。金融資産の手続きを手伝ってもらう場合には「手続きの代行」なのか「サポート」なのかをよく確認する必要があります。
相続税の申告は、司法書士と提携する税理士に依頼することが一般的となります。
行政書士
行政書士の主な業務は、さまざまな行政手続きを代理することです。相続手続き関係では相続人確定のための戸籍謄本の取得や、相続関係図の作成を得意とするケースが多いです。相続手続き全般をサポートしてくれる行政書士もいますが、金融資産の手続きを手伝ってもらう場合には手続きの代行なのか、サポートなのかをよく確認する必要があります。
また、相続登記や相続税の申告は提携している司法書士と税理士に依頼することが一般的となります。
税理士
税理士の主な業務は、税務申告の代理や税務相談への対応です。
相続した際に、一定額以上の相続財産がある場合に相続税の申告が必要であり、また、亡くなった人の準確定申告も行わなければなりません。
税務申告では、各種権利や債務など全ての財産や債務を記載する必要があるため、被相続人の財産等を広範囲に把握するところが特徴です。
相続手続き全般をサポートしてくれる税理士もいますが、金融資産の手続きを手伝ってもらう場合には手続きの代行なのかサポートなのかをよく確認する必要があります。
また、相続登記については提携している司法書士に依頼することが一般的となります。
弁護士
弁護士の主な業務は、法律全般に関わる依頼や相談への対応であり、紛争解決のために訴訟などで裁判所での手続きを代理することや当事者の間に入って交渉することです。
相続手続き代行の内容としては、他の相続人との間に入った遺産分割の交渉や、依頼者の代理人となって遺産分割協議や調停、審判の代理、遺留分侵害額請求の手続きや請求などを行えることが特徴です。
相続人同士の争いになった場合には、弁護士に相談するのが最良の手段と考えられます。
銀行の利用をおすすめしたいケース
相続手続きの代行において、銀行の利用を特におすすめしたいケースがあります。
相続手続きがわからず不安に感じている
相続手続きが初めての人であれば、手順がわからず何をすれば良いか迷ってしまいます。
相続手続きをするうえで、相続人の確定や相続財産を調査しなければなりません。相続人を確定するためには、亡くなった方の出生から死亡した時までの戸籍謄本などを取得し、また相続財産を調査するためには、亡くなった方の預金通帳や金融機関から来た郵便物などを確認して取引先の金融機関を把握します。
その他にも
- 遺産分割協議
- 遺産分割協議書の作成
- 確定した相続財産の相続手続き
などを行う必要があります。
しかし、実際に相続手続きを進めていくと、調べ方がわからなかったり、どのような手続きをしたら良いかわからなかったりするため、手続きに不安がある方は、身近にある銀行に任せると安心できるでしょう。
具体的な相続手続きを手伝って欲しい
相続手続きは、手間と時間がかかるため、仕事が忙しくまとまった時間が取れないケースではスムーズに進められないことがあります。例えば戸籍謄本などの取得は、亡くなった方の出生から死亡までの請求が必要であり、本籍地が変わっていなければ1つの市役所で一度に取得できますが、本籍地が変わっていれば複数の市役所から取り寄せなければなりません。
このように相続手続きには時間と手間がかかる手続きがたくさんあるため、銀行に相続手続きの代行を依頼すれば、戸籍謄本の取得から任せられるので、こうした手間と時間を省くことができます。
相続人への書類の送付や回収を手伝って欲しい
遺産分割協議書の作成や銀行口座の相続手続きには、相続人全員の署名や押印が必要なものも多くあります。相続人が遠方などにいれば、郵送などで書類に署名や押印してもらうやり取りが必要となります。
遠方の相続人と書類をやり取りする場合には、相続人に記入や押印して欲しい箇所に付箋を貼ったり、期限を設定して送り返してもらったりしなければなりません。人によっては期限を設定してもなかなか書類が戻ってこないこともあり、時間と労力を負担に感じてしまう人も多いでしょう。
千葉銀行の遺産整理業務であれば、相続人への書類送付や回収などの代行にも対応するため、これらを負担に感じる人は、ストレスを軽減させることができます。
相談先に迷ったら千葉銀行へご相談ください
相続手続きの代行を、どこに依頼しようか迷っているなら、ぜひ千葉銀行にご相談ください。千葉銀行が、相続手続きがスムーズに進むようにサポートいたします。
手間と時間がかかる相続人の確定や相続財産の調査、遺産分割協議書の作成や各資産の相続手続きなどを代行するため、相続手続きに不安を感じている人や、手続きを手伝って欲しいと考えている人にはおすすめです。
詳しくはこちら:
資料請求は下記より可能です。
千葉銀行では、今回ご紹介した遺産整理業務についてご相談いただくことができます。
詳しく聞いてみたい方は、ぜひ一度お近くの店舗までお立ち寄りください。
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