NISAの始め方とは?
口座開設の必要手順・やり方をわかりやすく解説
NISAを始めるには、まず金融機関を選び、次に投資する商品などを決めていきます。
今回は実際にNISA口座を開設する際の手段や、いつNISAを始めるべきなのかといった点を解説していきます。
運用に回せる資金の金額や運用期間を考え、自分に合ったタイミングでNISA口座を開設しましょう。
公開日:
更新日:2023.04.03
目次
NISAの始め方とは?
NISAとは、非課税投資枠内で買付けた金融商品の運用益が一定期間非課税になる制度です。通常は運用益に約20%の税金がかかりますが、NISAを利用すれば税金がかからなくなるため、お得に資産形成ができます。
NISAを始めるには、まずどの金融機関で口座を開設するかを決め、その後に実際に投資する金融商品や金額を決定していきます。
まずはNISAの内容を理解し、手続きに必要な書類等を揃えたうえで口座開設するとスムーズな取引ができるでしょう。
【早い方がいい?】NISAを今すぐ始めるべき理由
NISAを始める際には、一般NISAかつみたてNISAを選択します。
こうした疑問については、自分の資産形成のプランや投資経験および知識と照らし合わせて判断をしていくことになります。
- いつ始めるべきなのか
- どちらを選ぶべきなのか
一般NISAとつみたてNISAは制度内容が異なるため、両者の特徴を押さえつつ理解することが大切です。また、どちらを選ぶにせよ、資産形成においては時間を味方にすることがキーになります。
運用期間が長いほど複利効果が大きくなるほか、非課税のメリットも長く享受できます。NISAのメリットを整理しつつ、以下で詳しく見ていきましょう。
非課税になる
NISAの最大のメリットといえるのが、非課税期間内は利益等にかかる税金がゼロになることです。
通常、株式等の取引で得た利益等には約20%の税金がかかります。しかし、NISAであれば非課税になるため、得た利益をそのまま受け取ることが可能です。
非課税期間は一般NISAが最長5年間、つみたてNISAは最長20年間です。
長期運用で大きな収益が期待できる
資産形成においては、長期的な目線を持つことが大事です。
短期的な取引では価格の変動が大きく、適切な売買のタイミングを掴みづらいことも多いでしょう。しかし、一度にまとまった投資をしなくても、少しずつ資産を増やしていく意識を持つことでリスクを分散しながら資産形成していくことが可能です。
特につみたてNISAでは、長期運用で複利効果が大きくなることに期待ができます。1回の投資額は少額であったとしても、長期的に運用していれば複利効果で効率よく資産を増やしていけるのです。
先に触れた非課税期間を活かす点と同じく、早く準備をして始めるほど資産形成にじっくりと取り組むことができます。
【間違えると損?】NISAを始めるタイミングとは
では、具体的にいつNISAを始めれば良いのでしょうか。
投資には長期分散投資が効果的です。タイミングは早ければ早いほど長期投資の効果を得られます。
特に、つみたてNISAでは、相場環境のタイミングを重視するよりは、資産運用に興味を持ち始めたタイミングで、少額から始めて見るのがよいでしょう。
また、一般NISAにおいては商品や相場環境のタイミングもありますが、まずは一般NISAで利用可能な枠の全額を一度に投資するのではなく、数回に分けて複数のタイミングで始めてみるのもよいでしょう。
【NISA初心者が知っておきたい】一般NISAとつみたてNISA比較表
ここで、一般NISAとつみたてNISAの違いを整理しておきます。
大きな違いは非課税期間、非課税投資枠、非課税対象となる金融商品です。
一般NISAの非課税期間は最長5年間で、年間120万円の非課税投資枠があります。
一方、つみたてNISAの非課税期間は最長20年間で、年間40万円の非課税投資枠があります。
一般NISAは上場株式やETF、REIT、投資信託などが非課税対象となるのに対し、つみたてNISAは積立投資に向いた一定の投資信託等が非課税対象との取り扱いとなります。
つみたてNISAは少額からでもスタートできるため、資産運用の初心者でも取り組みやすいでしょう。
一般NISAとつみたてNISAを比較すると、以下の表の通りです。
一般NISA | つみたてNISA | |
利用対象者 | 日本在住の18歳以上の人 | 日本在住の18歳以上の人 |
非課税対象 | 株式・投資信託等への投資から得られる配当金・分配金や譲渡益 | 一定の投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益 |
開設可能な口座数 | 1人1口座のみ(つみたてNISAとの併用不可) | 1人1口座のみ(一般NISAとの併用不可) |
非課税投資枠 | 毎年120万円(最大600万円) | 年間40万円(最大800万円) |
非課税期間 | 最長5年間 | 最長20年間 |
投資可能期間 | 2023年まで | 2042年まで |
2024年より、つみたてNISAは一般NISAと一本化され、併用可能となる予定です。
※令和5年度税制改正大綱より
【始める前に】NISAの口座開設に必要なものを理解しよう
NISAを始めるためには、NISA口座を開設する必要があります。
そのために、以下のものを準備しましょう。
- マイナンバーカード(または通知カード+本人確認書類)
- 銀行の普通預金口座
マイナンバーカード
NISA口座の作成にあたっては、マイナンバーカードの告知が義務付けられています。ただし、すでに別の取引等でマイナンバーの届出をしている場合は不要となるケースもあります。
マイナンバーカードは本人確認書類にもなりますが、通知カードは別途、本人確認資料(免許証など)が必要です。
- 通知カードで手続きする場合は運転免許など顔写真付きの本人確認書類が必要
- 顔写真付きの本人確認書類がない場合、それ以外の本人確認書類が2点必要
本人確認書類
本人確認書類には以下のものがあります。
- 顔写真付き:運転免許証、パスポートなど
- 顔写真付き以外:住民票の写し、健康保険証など
普通預金口座
銀行でNISA口座を作るには普通預金口座と投資信託口座の開設が必要です
そのため、NISA口座を開設しようとする銀行で、普通預金口座がない場合には、まず預金口座を開設することになります
NISA口座と投資信託口座は同時に開設できるケースも多いです
銀行によってはスマートフォンアプリで簡単に手続きができます
NISA口座
NISA口座は1人1口座のみ開設が可能です。
日本に在住する成人ならどなたでも開設ができ、2023年以降は成人年齢の引き下げに伴い、NISAを開設する年の1月1日時点で満18歳以上の方であれば開設が可能です。
注意点として、複数の金融機関で開設することはできません。金融機関を変更する場合は、別途手続きが必要になります。
また、既に特定口座等で運用している投資信託・株式などをNISA口座へ移すことはできません。開設前に注意しておきましょう。
まずはNISAをどこで始めるか決めよう
NISAは1人1口座しか開設ができないため、金融機関選びは非常に重要です。後からの変更は手間もかかります。
NISAは証券会社や銀行のほか、信用金庫等でも取り扱っています。
選ぶ際のポイントとして、商品のラインアップや手数料、手続きの利便性、サポート体制の充実などが挙げられます。管理が煩雑になるのを防ぎたいのであれば、普段から取引のある金融機関を選ぶのも方法です。
最近は、インターネットやスマートフォンアプリでNISA口座の開設手続きが可能な金融機関もあるため、まずは興味を持った金融機関を色々と比較し、判断すると良いでしょう。
口座開設の手順
NISAは1人1口座しか開設できないので、手続きをする際には税務署を通して二重口座ではないことを確認しなければなりません。
具体的な開設方法をここで解説していきます。
一般NISAか、つみたてNISAどちらかを選ぶ
NISA口座は1人1口座ですが、それは一般NISAもつみたてNISAも含めての話です。
したがって、NISA口座を開始する際には一般NISAかつみたてNISAのどちらか一方を選択することになるため、併用はできません。
なお、一般NISAとつみたてNISAは年単位で切り替えることが可能です。
ただし、変更しようとした年に既に買付けを行っている場合は、変更手続きはできないので注意が必要です。
税務署での確認を待たずに開設する場合
既に触れた通り、NISA口座の開設にあたっては税務署による確認が必要ですが、審査結果を待たずに取引を開始することも可能です。
しかし、それができるのは基本的にはじめてNISA口座を開設する人に限定されます。
したがって、他の金融機関でNISA口座を保有していた場合などは審査結果が出てからの取引開始となります。
注意点として、審査中の買付けが制限される場合があります(商品が限定されるだけでなく、そもそも買えない場合もある)。この点は、あらかじめNISA口座を開設する金融機関へ確認した方が安心でしょう。
また、審査の結果、万が一NISA口座の開設ができなくなった場合、買付けを行った金融商品は課税口座へ移されることになります。
税務署での確認後に開設する場合
税務署による審査結果を待ってから取引を開始する場合、申込みから取引開始まで2週間~3週間必要です。
他の金融機関からの移管による場合等は、税務署で審査が終了してから取引を開始することになります。
新規でのNISA口座の開設においても、審査に不安がある人や確実にNISA口座で取引ができるようにしたいという人は、審査結果が出てから取引を開始することをおすすめします。
審査結果を待たずに取引をする場合のリスクやデメリットを考慮し、急ぎでないならば審査結果が出てから取引を開始すれば確実です。
NISAをいつから始めたいか自分のプランに照らし合わせ、早めに準備を進めることが大事になります。
申込手続き
「金融機関の窓口を訪れる」、「金融機関のスマートフォンアプリやインターネットサイトなどで手続きする」、「申込書を取り寄せて本人確認書類と一緒に捺印した書類を郵送する」などさまざまな方法があります。
まずは金融機関へ確認してみるのが確実です。
なお、千葉銀行では「ちばぎんアプリ」からお申込みが可能です。
本人確認書類・マイナンバー確認書類を提出する
NISA口座を開設するために、先に紹介したマイナンバーが確認できるものや、本人確認書類を用意する必要があります。
金融機関・税務署の審査を受ける
申込手続き後に金融機関でチェックが行われます。
金融機関にて問題ないと判断された後、NISA口座が開設となります。
その後、税務署で二重口座になっていないかの審査が行われます。
積立を希望する場合は商品を選んで積立の設定をする
一般NISAか、つみたてNISAか、どちらかを選択します。
①つみたてNISAを選択した場合、同時に積立投資を行う金融商品や金額を決める必要があります。
選択できる投資信託は、長期運用や積立投資に適していると判断されたものに限定されています。具体的なラインアップについては金融機関によって異なるため、つみたてNISA口座を開設する前に確認しておくことをおすすめします。
②一般NISAを選択した場合、同時申込み、または、NISA口座開設承認後に、投資信託の積立申込を行い、預かり口座を「一般NISA口座」に指定する事で積立設定も可能です。
つみたてNISAでの積立設定と異なり、多くの銘柄で積立設定が可能な一方で、非課税期間は5年間となることに注意が必要です。
少額からでも始められるため、長期的にコツコツと資産形成したい方には、つみたてNISAが向いているでしょう。
口座に入金する
残高不足になってしまうと、その月は積立投資ができません。
購入する投資信託を選ぶ
金融機関によって取り扱っている投資信託は異なります。
いくつかの金融機関で比較し、自分が投資したいと思える投資信託が揃っている金融機関で手続きをするのがおすすめです。
積立金額を設定する
少額投資が可能なつみたてNISAですが、金融機関により最低投資額は異なります。千葉銀行の場合は1,000円から投資が可能です
まずは無理のない範囲で始め、状況を見ながら増額していくのもよいでしょう。
つみたてNISA口座での購入を選択し、注文する
商品を選び、積立投資額を決定したら設定は完了です。
買付け注文は自動で行われるので、定期的に動きをチェックしつつ必要であれば内容を見直しましょう。
つみたてNISA口座開設後は放置しても大丈夫?
つみたてNISAは自分が設定した条件で毎月自動的に買付けが行われます。したがって、基本的には放っておいても問題ありません。
これもつみたてNISAの魅力の一つと言えるでしょう。
毎日投資した金融商品の運用状況をチェックし、売買のタイミングを見落とさないようにするのは大変なことです。つみたてNISAであれば決まったタイミングで自動的に買付けが行われるため、長期的に見れば平均購入単価を抑えやすくなるという効果があります。
定期的に買い付けた金融商品の運用成績を見て、資産形成のプランに沿って推移しているか確認しましょう。必要に応じて積立金額やポートフォリオの見直しを検討しましょう。
ちばぎんアプリなら手軽に今すぐ始められる!
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コラム内容を参考にする場合は、必ず出典元や関連情報により最新の情報を確認のうえでご活用ください。
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投資信託に関するご注意事項
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※一部のファンドについては、運用実績に応じて成功報酬が別途かかることがあります。ただし、運用状況により変動するため、事前にその合計額は記載できません。
商号等 株式会社 千葉銀行
登録金融機関 関東財務局長(登金)第39号加入協会 日本証券業協会
一般社団法人金融先物取引業協会
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NISAについてのご留意事項
NISAについて
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NISAのお申込みにあたっては、以下の点にご留意ください。
- NISA口座は、原則として同一年においてお1人さま1口座のみの開設となります。NISA口座内に設ける特定非課税管理勘定(以下、「成長投資枠」といいます)及び特定累積投資勘定(以下、「つみたて投資枠」といいます)を他の金融機関に変更した場合には、複数の金融機関でNISA口座が存在することとなりますが、その場合であっても各年においてNISA口座での買付けは1つのNISA口座でしか行うことができません。
- 複数の金融機関でのお申込みはできません。万が一、複数の金融機関で重複してお申込みをした場合、最も希望する金融機関ではない金融機関にNISA口座が開設されることがあります。なお、開設後、一定の条件・手続のもと、年単位で金融機関の変更は可能です。
- NISA口座開設後、買付けを行うことが可能ですが、後日二重口座であったことが判明し税務署の承認が得られなかった場合、そのNISA口座で買い付けた上場株式等は当初から課税口座で買い付けたものとして取り扱われ、買い付けた上場株式等から生じる配当所得及び譲渡所得等については、遡及して課税されます。(なお、開設申込日に即日開設を行い同日の買付けを行うためには所定のお手続きが必要になりますので、お取引店にお問い合わせください。)
- NISA口座内の上場株式等(当行では、株式投資信託のみ。以下同じ。)は、他の金融機関には移管できません。
- NISA口座では成長投資枠及びつみたて投資枠の併用が可能です。
- 年間投資枠(成長投資枠240万円/つみたて投資枠120万円)と非課税保有限度額(成長投資枠・つみたて投資枠合わせて1,800万円/うち成長投資枠1,200万円)の範囲内で購入した上場株式等から生じる配当所得及び譲渡所得等が非課税となります。
- 非課税保有限度額については、NISA口座内上場株式等を売却した場合、当該売却した上場株式等が費消していた非課税保有限度額の分だけ減少し、その翌年以降の年間投資枠の範囲内で再利用することが可能となります。
- 分配金再投資型の公募株式投資信託の収益分配金の支払いを受けた場合は、当該分配金による当該公募株式投資信託の再投資(自動買付け)を行えば、その分について年間投資枠と非課税保有限度額を費消することとなります。
- 短期間に金融商品の買換え(乗換え)を行う又は分配金再投資型の公募株式投資信託につき高い頻度で分配金の支払を受ける場合は、NISAを十分に利用できない場合があります。
- 株式投資信託の分配金のうち、元本払戻金(特別分配金)はもともと非課税のため、NISAによるメリットを享受できないことになります。
- NISA口座内の上場株式等の譲渡損失が発生した場合でも、他の課税口座における配当所得及び譲渡所得等と損益の通算ができず、損失は税務上ないものとされており、また、当該損失の繰越控除もできません。
- NISA口座内の上場株式等を課税口座に払い出した場合は、当該払い出された非課税上場株式等の取得価額は払出日における時価となり、払出日に価格が下落していた場合でも、当初の取得価額と払出日の時価との差額に係る損失はないものとされます。
- 基準経過日(NISA口座に初めてつみたて投資枠を設けた日から10年を経過した日及び以降5年毎の日)に氏名・住所の確認を行いますが、確認期間(基準経過日から1年を経過する日までの間)内に当該確認ができない場合には、上場株式等の受け入れができなくなります。
- つみたて投資枠について、以下の点にご留意ください。
- お買付けいただける商品の種類は、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託に限られており、当行が指定する「つみたてNISA(つみたて投資枠)対象ファンド」のみとなります。また、「つみたてNISA購入サービス」の締結が必要であり、同契約に基づき定期かつ継続的に買付が行われます(通常の購入手続による買付はできません)。
- 「つみたてNISA購入サービス」により買い付けた投資信託の信託報酬等の概算値が原則として、年1回通知されます。
- 旧NISAについて、以下の点にご留意ください。
- 旧NISA口座内の上場株式等の譲渡損失が発生した場合でも、他の課税口座における配当所得及び譲渡所得等と損益の通算ができず、損失は税務上ないものとされており、また、当該損失の繰越控除もできません。
- 非課税期間が満了した場合等に旧NISA口座から払い出された上場株式等の取得価額は、払出日の時価となります。また、払出日に価格が下落していた場合でも、当初の取得価額と払出日の時価との差額に係る損失はないものとされます。2024年以降、旧NISA枠で保有中の上場株式等は、非課税保有期間終了時にNISAの非課税枠に移管することはできず、課税口座へ払出しされます。
- 非課税期間終了時に当行に特定口座を開設されているものの、一般口座への移管を希望される場合には、移管依頼書の提出が必要になります。
- 上記3以外の場合には、特段の手続なしに課税口座(特定口座が開設されている場合には当該特定口座)に移管されます。
- 上記ご留意事項は2024年3月現在の法令に基づくものであり、今後、法令の改正等により変更となる可能性があります。
販売会社(登録金融機関)の概要
商号等 株式会社 千葉銀行
登録金融機関 関東財務局長(登金)第39号加入協会 日本証券業協会
一般社団法人金融先物取引業協会 -
NISAのお申込みにあたっては、以下の点にご留意ください。